台中へようこそ!

台湾の中央に位置する台中市は、台湾で二番目の大都市へと成長を遂げました。
古くから交通の要所として発展してきた陸・海路はもとより、直近では台中清泉崗空港が国際空港に登録され、ソウル、沖縄、広州、深セン、香港、ホーチミン、ハノイなどに加え、
2018年6月より東京成田への定期便運航が開始されました。

古くから台湾経済を支え、全世界の各産業に貢献し「60キロの精密機械エリア」と称される
中部工業エリアには現在、10か所の工業パークが建設されています。
これら工業パークには、台湾を代表する自転車・工作機械・部品産業の七割が生産本部を
またLARGAN・CANON・Asia Optical等の光学産業、TSMC・SPIL等の大手電子産業の多くが大規模な生産拠点を設けており、今日では機械・光学・電子産業にとって最適な、産業集積地として発展しています。

台湾製造業界では将来の展望として、世界的リショアリングの流れから価値創造の重要性を再認識し、顧客価値創造に向けた取り組みを進めている他、台中市は今後五年間で工業パークの増設や低炭素・スマート・イノベーションをテーマとした経済貿易パークの建設計画を進め、持続可能な発展に対し極めて大きな可能性と潜在能力を備えていると言えます。

前回の2010年国際大会(統一論題「アジアのものづくり経営と日台協働」)につづき、第2回目の国際大会となる今大会では、統一論題:「ことづくり」時代の工業経営~日台共創の視点より~をテーマに、日台協働を超える日台共創の現状を探り、ものづくりの新たな進化、ことづくりの可能性を検討していきます。

今大会では、一日目に、自転車・工作機械・光学と半導体の各産業の企業を訪問、生産現場の見学を通じて台湾製造業の「今」に触れていただきます。二日目のフォーラムでは統一論題に沿った特別記念講演や、各産業のバラエティーに富んだ自由論文報告が行われます。
是非、この機会を通じて台中を訪れ、有意義な時間を過ごしていただけますよう、
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

設立趣旨要約と国際大会に向けて

本学会は1986年9月20日、以下の趣旨のもと設立されました。

「今日の産業社会はマイクロエレクトロニクス、ニューメディア、新素材、バイオテクノロジー等に代表される先端技術を中心とした高度技術革新時代に入っている。この激変する状況のなかで、新しい工業経営の学問的研究には、多方面にわたる専門的知識や経験の合成が必要であり、専門を異にする研究者の協力が要請され、そのための異種専門家交流の場の設定が不可欠的な重要性を持つようになってきた。

工業経営の研究は、ハイテクノロジーの時代から遠くさかのぼった歴史的側面や、現在遂行されており、未来において展開される技術革新も、その射程範囲に入れ研究を行う必要がある。さらに経済体制と関連付けた考察が必要であり、資本主義工業経営、社会主義工業経営を含めたグローバルな視点からの研究であるべきだと言える。また、工業経営の研究は、経営技術ないし管理技術の研究を含んでおり、それは常に進展する企業経営の原理論及び管理論、組織論との結びつきや、経営実践の現実を知ることを不可欠とする。

以上のような目的意識をもった研究は、それぞれの分野の研究を縦に深めたり、特定分野の専門家個人が他の学問領域の研究成果を学習し学際的研究を行ったりすることに加え、異種専門家交流の場を設定し、それぞれの専門的知識を提供、交換しあう相互作用を促進することが必要である。

本学会は、工業経営の研究という研究目標に関して共通の関心をもつ異種専門家の交流に意義を感ずる人びとが、自らを豊かにするための「場」を設定し、そのことによる工業経営、殊に革新的工業経営の研究及びその研究成果の普及を目的としている。」

以上の設立趣旨のもと、30周年を迎え、工業経営研究学会30周年記念事業として風間信隆・廣瀬幹好編『変革期のモノづくり革新-工業経営の課題-』中央経済社を出版致しました。2018年度から廣瀬幹好会長の下、任期中の3年間の統一テーマを「グローバリゼーション下のモノづくり革新」に設定し、漸進的なイノベーションを超える創造的なイノベーションの可能性を探り、活力に満ちた日本企業の再生に貢献することを目的に活動を進めております。

2019年度の全国大会を台湾・東海大学で国際会議として開催することは、まさにこの統一テーマの下、日本と台湾、アジアのものづくり、そしてアジア各国のものづくりの共生を考えていく上で重要な画期であると考えております。2010年に台湾東海大学で開催した国際会議からおおよそ10年ぶりの開催となりますが、この10年間に日本、台湾、アジアのものづくりは大きく変化しています。積極的な参加と議論ができれば日本や台湾をはじめとするアジアの発展にとって大いに意義のある大会になることと思います。

工業経営研究学会 事務局

主な講演者

記念講演報告者

賴 以仁

亜洲光学(アジアオプティカル)董事長

学歴
台中科学技術大学(旧台中商業専科学校)五専部 経営管理学部卒業
主な経歴
現在:亜州光学グループ会長
1988 年:東莞信泰光学有限公司会長
1983 年:亜州光学株式会社会長
1972 年:キャノン関連企業 佳能工業株式会社工場長
主な業績等
 2004 年:米国 Wharton School of the University of Pennsylvania 主催の中国市場ビ
ジネスプロジェクト検討会にて講演
 2013 ~ 2016 年:台中科学技術大学同窓会 顧問
 2013 ~ 2014 年:財団法人 光電科学技術工業協進会 精密光学産業顧問
 2016 ~ 2018 年:台中科学技術大学同窓会 副理事長

劉 仁傑

台湾・東海大学 教授

学歴
神戸大学経営学博士
主な経歴
1996 年 2 月 ~ 現在:台湾・東海大学 工業工程與経営資訊学系 教授
2018 年 4 月 ~ 現在:大阪市立大学 大学院経営学研究科 客員教授
2008 年 4 月 ~ 2018 年 3 月:大阪市立大学 大学院創造都市研究科 客員教授
2006 年 4 月 ~ 2006 年 9 月:神戸大学 経営学部 客員教授
2002 年 10 月 ~ 2003 年 2 月:ペンシルベニア大学ウォートンスクール 訪問学者
1998 年 8 月 ~ 2001 年 7 月:台湾・東海大学 工業工程與経営資訊学系 主任
1997 年 8 月 ~ 1998 年 1 月:大阪市立大学 商学部 客員教授
1991 年 2 月 ~ 1996 年 1 月:台湾・東海大学 工業工程與経営資訊学系 副教授
主な研究業績等
 『面對未來的智造者』(共著)大寫出版、2018 年
 『東アジアにおける製造業の企業内・企業間の知識連携』(共著)文真堂、2018 年
 『世界工廠大移轉』(共著)大寫出版、2014 年
 『工具機產業的精實變革』(共著)中衛發展中心、2012 年
 『台湾経済読本』(共著)勁草書房、2010 年
 『台湾の企業と産業』(共著)ジェトロ・アジア経済研究所、2008 年
 『共創:建構台灣產業競爭力的新模式』(主編)遠流出版事業公司、2008 年
 『讓競爭者學不像︰透視台灣標竿產業經營結構』(主編)遠流出版事業公司、2005 年
 『日系企業在台灣』(主編)遠流出版事業公司、2001 年
 『分工網路:剖析台灣工具機產業競爭力的奧秘』聯經出版事業公司、1999 年
 『重建台灣產業競爭力』遠流出版公司、1997 年
 『企業改造:製程合理化程序與台中精機實例』中衛發展中心、1997 年
 『亞洲巨龍』(共著)遠流出版公司、1996 年
 『日本企業的兩岸投資策略』聯經出版事業公司、1996 年
 『日本的產業策略』聯經出版事業公司、1992 年

統一論題報告者

那須野 公人

作新学院大学 名誉教授

学歴
慶應義塾大学大学院 商学研究科博士課程 単位取得満期退学
博士(経営学)
主な経歴
1999 年 4 月 ~ 2019 年 3 月:作新学院大学 経営学部教授
2005 年 4 月 ~ 2011 年 3 月:作新学院大学 経営学部長
1993 年 4 月 ~ 1999 年 3 月:作新学院大学 経営学部助教授
1990 年 4 月 ~ 1993 年 3 月:作新学院大学 経営学部専任講師
工業経営研究学会、日本経営学会、アジア経営学会、労務理論学会の理事を歴任
主な研究業績等
 『グローバル経営論 ―アジア企業のリープフロッグ的発展―』学文社、2018 年
 『現代の産業・企業と地域経済 ―持続可能な発展の追究―』(共著)晃洋書房、2018 年
 『新経営学総論 ―経営学の新たな展開―』(共著)学文社、2015 年
 『日本産業のグローバル化とアジア』(共著)文理閣、2015 年
 『アジア地域のモノづくり経営』(共編著)学文社、2009 年
 『日本のものづくりと経営学』(共編著)ミネルヴァ書房、2009 年
 『現代アメリカ経営史』(共著)ミネルヴァ書房、2004 年
 『経営学 ―企業と経営の理論―』(共著)白桃書房、2003 年
 『日本の主要産業と東アジア』(共著)八千代出版、2001 年
 『情報ネットワーク経営』(共著)ミネルヴァ書房、2001 年

魏 聰哲

中華経済研究院 第三研究所 副研究員
中華経済研究院 日本センター長

学歴
九州大学経済学博士
主な経歴
2018 年 1 月 ~ 現在:中華経済研究院 日本センター長
2014 年 9 月 ~ 現在:中華経済研究院 第三研究所 副研究員
2016 年 3 月 ~ 現在:台日産業技術促進会(TJCIT) 理事
2016 年 4 月 ~ 現在:立命館大学 國際地域研究所 客員協力研究員
2013 年 1 月 ~ 2015 年 12 月:中華経済研究院 第三研究所副所長
2009 年 5 月 ~ 2014 年 8 月:中華経済研究院 第三研究所 助研究員
2016 年度:日本亞洲成長研究所(AGR)訪問学者
主な研究業績等
 魏聰哲(2019), 「在台日商經營轉型對台灣地區創新系統之影響分析」『日本與亞太研究季刊』,第三
巻第一期,149-187 ページ。
 WU, S & WEI, T. (2017), “SMEs’ Strategic Transformation on Export Development in
Response to the U.S. Reindustrialization —Case Study in Taiwan,” Ritsumeikan
International Affairs, Vol.15, pp.20-43.
 Wei, T.(2017),"The Succession and Business Transformation of Taiwanese SMEs to
Reactivate the Entrepreneurial Spirit", AGI Working Paper Series, Vol. 2017-06,pp.1-26.
 魏聰哲(2016), 「台湾中小企業連携戦略の形成による産業クラスターの持続と進化」『国際ビジネス研究』,
第八巻第二号, 123-139 ページ。
 蘇顯揚・魏聰哲編著(2015), 『東アジア情勢の変動とアベノミクスの影響』, 台湾大学出版社。
 魏聰哲・吳淑妍等編著(2015), 『2015 中小企業白皮書』, 經濟部中小企業處。
 魏聰哲・鄭漢亮・林嘉慧(2014), 「台灣中小企業國際化發展問題與育成策略」『中小企業發展季刊』,
第 33 期, 95-124 ページ。
 魏聰哲・童靜瑩(2011), 「日本九州半導體產業群聚發展策略與知識型平台功能」『產業與管理論
壇』,第十三卷第四期,30-53 頁。
 魏聰哲・吳淑妍(2011), 「両岸自由貿易化における台湾中小企業の発展モデルにかかる分析」『問題と研
究』第 40 巻 3 号,105-140 ページ。
 魏聰哲(2010), 「アスーステック・コンピューター社の能力構築と製品の高付加価値化戦略」『国際ビジネス研
究』第二巻第二号,109-123 ページ。
 Ching-Ying Tung, Tsung-Che Wei, Yasumasa Motowaki (2010), “Government as the key
coordinator in developing industrial cluster: Case study of semiconductor industry in
North-Kyushu Japan,” 7th Asialics International Conference, CD 4d-3, pp.1-19.

西村 成弘

関西大学 商学部 教授

学歴
京都大学経済学博士
主な経歴
2015 年 ~ 現在:関西大学商学部教授
2011 年 ~ 2012 年:London School of Economics and Political Science 客員研究員
2008 年:関西大学商学部准教授
2005 年:日本学術振興会特別研究員(PD)
主な研究業績等
[書籍/Books]
 西村成弘『国際特許管理の日本的展開―GE と東芝の提携による生成と発展―』(東京:有斐
閣)2016 年。
 Pierre-Yves Donzé & Shigehiro Nishimura (eds.) Organizing Global Technology
Flows: Institutions, Actors, and Processes (New York and London: Routledge)
2014.
[論文/Articles]
 Nishimura, Shigehiro, “Different Ways to the Global Market: The Dynamics of
Japan's Electrical Equipment Companies,” in Bouwens, B., Donzé, P-Y., &
Kurosawa, T. (eds.) Industries and Global Competition: A History of Business
Beyond Borders (New York and London: Routledge) 2018.
 Gabriel Galvez- Behar & Nishimura, Shigehiro, “Managing Industrial Property:
Some Historical Perspective,” Entreprises et Histoire N° 82 (2016).
 Nishimura, Shigehiro, “The Rise of the Patent Department: An Example of the
Institutionalization of Knowledge Workers in the United States,” Entreprises et
Histoire N° 82 (2016).